2016.10.20

周囲の人と距離をとるでもなく 閉じこもるわけでもなくある <一日一篇の詩 vol.13>

対局からものをみて
現実的な行動を常に行う人がいるとして
そういう人が
周囲の人と距離をとるでもなく
閉じこもるわけでもなくあるとして

そういう人は
周囲からみると案外癖があるようにみえ

非常に鈍感に見えたり
或いは話が一方通行で話し出すと止まらなかったり

変なひとだなぁなんて
思えてしまう人がいて

本当はものすごく優しくてお人よしで
自分も相手も傷つきたくないなぁなんて思うとね
閉じこもることもできなくて
そうして
だから
相手が話しかけてきたるすると
暴走するように一方的に話し出したりする。

細かいことに
意識が向かえば
小さい声で放たれる
痛みがチクチク届いてくる

案外やさしい彼はね
聞こえてしまえば
どうにもならんとね

耳は遠く
心は鈍く
だんだんに
なっていったんだ。

これは一つの例だけれどね

でも

自分の視点というものを保ちながら

周囲の人と距離をとるでもなく
閉じこもるわけでもなくある

ということは
意思が必要だ

それも
時に
強い意思が

それは
日々の
日常の
人とのやりとり

とってもとっても
具体的な
他愛なやりとり一つ一つを
どう反応するか?

という風に試される。

痛みがあんまりひどいと

関わりの中にいても
彼のように閉じこもることになるだろう

しかし
痛みは
感じ切ると
変容する。

彼の見えない殻も
変容する前の
さなぎか何かの一種かもしれない。

———————————
『<一日一篇の詩>とは?』 これは本日の ホロスコープや数秘をインスピレーションにして、COCOに届いた詩やエッセイ、あるいはその日なんとなしに降りてきた言葉を、だいたい毎日連載するものです。