2016.10.31

限界を超えていく <一日一篇の詩 vol.24>

ボールを上へなげれば
下に落ちるということを
生まれてから今日まで
何度目撃しただろうか

今はもう当たり前の
その光景を
喜々として
眺めた日があったはずだ

そうして
刷り込まれた記憶の数々により
私たちは
当たり前の
この世界の形を
心の中に創り上げる。

そして
私たちは
生存のための
境界を知っていく

心の中の世界は広がり
豊かに時に複雑に
絡まり合いながら
私たちは
自分の心の中に
世界を創り上げていく

おおよそ
みんなに共通の
世界もあれば

それぞれの人の中にしかない世界もある

限界を超えていくというとき

私たちは
慣れ親しみ
刷り込まれた
この世界を越えていくことになる

人は飛行機をつくり
宇宙船をつくった

これからだってどこまでも
越えていくだろう

なぜなら
世界は
みんなの心中にあるんだから

「できる」と
本当に信じたならば
それは現実になる。

限界があるとするならば
刷り込まれた
その記憶の中にある。

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『<一日一篇の詩>とは?』 これは本日の ホロスコープや数秘をインスピレーションにして、COCOに届いた詩やエッセイ、あるいはその日なんとなしに降りてきた言葉を、だいたい毎日連載するものです。