2016.11.13

淡谷のり子はすごいなぁ <一日一篇の言葉 vol.37>

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シャンソン歌手の
淡谷のり子は
あの戦争のさなかに
パーマをかけて
赤い口紅をして
ドレスを纏う

そういうスタイルを戦時中ずっと貫いたんだそうだ
(という話を佐野洋子のエッセイを読んで知ったんだが)

ものすごい勇気だなと思う。

しかし
本当に
人間はそんなに強くなれるものなんだろうか?
と思う。

じゃぁ淡谷のり子は
宇宙人かなにかだったのか?
というと
そういう訳ではないだろうけれど

でもとにかく
その信念には確固たるものがあった。

あの戦争のさなか
戦争へ行く青年へ
バンザーイ!とか
おめでとうとか言っていた時代。
パーマなんてして街をあるけば
非国民と言われ
口紅なんかをして街をあるけば
どんなに恐ろしいものか

想像するとぞっとするけど
彼女はそれを堂々とやり通したというのだ

すごい
しかし
人間はそんなに強くなれるものなのだろうか?
そんな強さはどこからくるのだろうか。

戦争は5年間も続いたわけで
そんな長い間
孤独に
そんなことを
枯渇しないで
立ち続けるなんてことが
どうしてできるのか?

んで
ふと
思ったんだ

人の胸の奥には
個人を超えた
鉱脈のようなエネルギーと
繋がる入り口のようなものがあると
私は思うんだけど

淡谷のり子は
その鉱脈の蓋が開いていたんだじゃないかな
なんて思うんだ

或いは
その存在を肌で知ったなら
立ち向かえる
確信となるのではなかろうかとか

あくまで
想像です。

そうでもなければ
私には
人間技とはおもえない

でも人間には
ときに
いずこから
得体のしれない
強さがふってくることがあって
往々にして
天職と言われるものや
使命というやつは

そうやって
いずこから
立ち続けるエネルギーがやってくるんだと思うんだ。

ま、
ということが
淡谷のり子に起こったかどうかは
知る由もなく
ただの想像なのですが

だから

やっぱり

鉱脈なんか
ものは彼女にはなくて
ただ、ただ、たったひとり
どこからも
エネルギーなんて
得られない中
心細く
立ち続けたのかもしれませんが

どちらにしたって

想像するに恐ろしい

すごい

ほんとに

淡谷のり子はすごいと思う。

すごいなぁ。

今日も読んで下さってありがとうございます。
いい一日を。

ものものしい時代ですから
世の流れに反しても大事なものを守り通す勇気は
私にあるかなぁ・・・って考えてしまいます。

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『<一日一篇の言葉>とは?』 これは本日の ホロスコープや数秘をインスピレーションにして、COCOに届いた詩やエッセイ、あるいはその日なんとなしに降りてきた言葉を、だいたい毎日朝6:00に更新、連載するものです。