2016.10.30

怒りというオブラート <一日一篇の詩 vol.23>

なんで!
なんで!なんで!!

「なんで」という言葉
質問のようでいて
君は何も尋ねていない
ただ
そのことが
受け入れられないんだ

あんまりにも
衝撃的だと

あんまりにも
思いがけない悲しみだと

人はときに
怒りというオブラートで
自分を守る。

怒りに奥にある
その感情はあまりに深く

今はまだ
その蓋は開けられそうにない

考えるという行為は
ときに
痛みを避けるために行われている場合がある
ただ
沸き起こる気持ちに反応するかのごとくに
ぐるぐると
考え続けるならば
終わらないループに閉じ込められてしまうだろう

しかし
考えるループに
うんざりしたならば
本当に
そのことを
掘り下げてみるということもできる

心理であれ
事実であれ
哲学であれ
脳科学であれ
もしかしたら占いであれ

いろんなベクトルがあるけれど
考える
ということも
本当に考えるなら

あるいは
本当に考えるための
言葉を探すならば

探し・考え・尽したときに
蓋をした扉が
ぱかりとあけ放たれる日が来る。

そうして
そのとき
その「考える」ということが
あなたを慰めてくれていたんだと

そこで出会った「言葉たち」が
君を支え、導き、癒してくれたんだと
知ることにもなる。

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『<一日一篇の詩>とは?』 これは本日の ホロスコープや数秘をインスピレーションにして、COCOに届いた詩やエッセイ、あるいはその日なんとなしに降りてきた言葉を、だいたい毎日連載するものです。