2025年11月5日 22:19 牡牛座満月
— 欲望の境界線を見極め、穏やかな豊かさを受け取るとき —
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背景の流れ
10月21日の天秤座新月(天秤座29°)で始まったのは、
「お互いの知識の範囲に橋をかける方法を模索する人類」 というテーマでした。
個性や文化、価値観の違いを尊重しながらも、
その奥にある普遍的な共通点を見出すこと。
国や文化、立場を越えて「共に生きる道」を探る一か月でした。
この時期、私たちは大きな視点で人間関係や価値観を見直し、
「何を共有し、何を手放すか」という選択を迫られました。
共存を模索する過程で、避けられない別れや手放し、
そして本質と向き合う痛みを経験した人も多いでしょう。
そして太陽は蠍座を進み、
内側の絆や「深くつながること」の意味を照らし出しています。
その対極で満ちる牡牛座の月は、
取捨選択の末に残った「確かな価値」を受け取る瞬間を象徴します。
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牡牛座満月14°「模索している貝殻と遊んでいる子供」
このサビアンシンボルが示すのは、
自分の限界を知り、その範囲の中で心地よく生きる知恵です。
子供が貝殻を拾いながら遊ぶように、
私たちは「自分にふさわしい豊かさ」を見極めるときに来ています。
ここで問われるのは、
•欲望のままに境界を越えようとしていないか
•自分にとって「ちょうど良い幸せ」を大切にできているか
•無理をしていないか、ルールを破ってまで求めていないか
蠍座の太陽が「深く結びつくこと」を求める一方で、
牡牛座の月は「今ここにある安心と満足」に意識を戻します。
境界を超えることではなく、境界を理解すること。
その上で、無理のない範囲で楽しむことが、この満月のテーマです。
豊かさを求める心は悪いものではありません。
しかし、それが「奪う」「独占する」という形になると、
人生に重たさや不調和を生むことがあります。
今回の満月は、欲望の“程度”を整えるための時間なのです。
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<次の新月へ向けた流れ>
次の新月は、11月20日の蠍座29°。
サビアンシンボルは「尊長に自分たちの子供の命乞いをするインディアン」。
ここでは、情の絡みからの離脱がテーマとなります。
慣れ親しんだ環境や深く関わった相手との間に、
情が絡んでなかなか離れられない状況が起こるかもしれません。
円満な別れが難しく、
「割り切る勇気」や「明確な態度」が求められます。
満月で「自分にふさわしい範囲」を見極めた後、
新月ではその範囲の外にあるものを手放し、
本当の意味での独立を果たしていく流れです。
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<最後に>
この牡牛座満月は、
•自分にふさわしい豊かさを見極めるとき
•無理や過剰な欲望を手放し、「ちょうど良い幸せ」を選ぶとき
•境界を理解し、その中で心地よく生きるとき
•執着を捨て、穏やかな満足を味わうとき
「足るを知る」という言葉のとおり、
この満月は欲望と感謝のバランスを取り戻すチャンスです。
貝殻を手にした子供のように、
小さな喜びを見つけて心から楽しむことが、
次の段階への穏やかな準備となるでしょう。
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あなたにとっての“ちょうど良い幸せ”が見つかる満月になりますように。
