君は子供のときから映画が好きで
10代から20代は
とかく沢山映画をみた
仕事でがんばるとき
恋にのめりこんで心躍るとき
街中をぶらり散歩するときすら
もしかしたら
映画の世界のイメージが
君の胸を掻き立てていたかもしれない
そうして
少女だった子は結婚して
子供が出来
或いは気づけば10年以上仕事の経験を重ねるうち
あのころの
掻き立てる何かを失っている
思い描いていたはずの世界と
実際の出来事との間の
乖離に
がっかりしたり
街を歩くとき
ウインドウが
夜の街頭が
あのころより輝いて見えないことに
物悲しさを感じるだろう
現実とはこんなものだと思って
日々を毎日を生きるだろう
でも、まって
君は
しばらく
映画を見るのを忘れている
小説は?
ポップコーンとコーラーを買って
思春期のあのころのように一人で
映画館へ行っておいでよ。
こんなことを言ったら
腹を立てるかもしれないが
夢と現実が違うことなんて
たいしたことじゃない
夢をみれば
そのあと
夢はなんらかの形で現実になろうとするだろう
現実となった夢が
思い描いた世界と違うところがあったにしろ
現実を手にすれば
心の中の夢は失われる
君がときめいていたころ
君が輝いていたころ
実は
何も手に入っていなかったのではないかい?
もう一度
夢を膨らましてごらんよ。
それに
手に入れた現実と
君が以前描いた夢は
本当は
それほど違っていたかな?
違ったのは
君の胸の輝き。
掻き立てる何か。
夢というものは
手に入れれば失うもの。
形になれば
ときめきは失われる。
夢が現実になって失ったものは
「夢」
なのかもしれない。
もう一度夢をみよう。
・
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今日も読んでいただいてありがとうございます。
いい一日を。
今日から12月。今年もあと一か月ですね、早いなぁ…。
「この世界の片隅に」という映画がそうとういいらしいから久々に映画館にいこうかなぁと思っています。
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『<一日一篇の言葉>とは?』 これは本日の ホロスコープや数秘をインスピレーションにして、COCOに届いた詩やエッセイ、あるいはその日なんとなしに降りてきた言葉を、だいたい毎日朝6:00に更新、連載するものです。